内定式 その二

2001年10月2日
 高校の同級生に会った驚きの中、内定式は始まった。

◎常務の話と会長の話
 正直いってよくある講話。ただ、この常務は最終面接の時の面接官でもあった人だった。とにかくヴィジョンをもって、仕事に取り組むことが大事といっていたのが印象的。
 会長は創業者である。ワンマンそうに見えるが実質経営には今はそんなに絡んでいるらしい。話も気さくだった。また、今回あったテロ事件の2週間前にあそこで会議をしていたという話もあり、ちょっとビックリした。実はNYにある支店もすぐ近くにあるらしい。
 愛国心を持ち、英語を話せ、タバコを吸わないようにするのがこれからあなた達にしてもらいたいことだと言い切っている姿は結構アメリカンな印象をうけた。

◎終了後の食事会
 立食パーティーだった。和洋中なんでもあった。手まり寿司がなかなか美味だった。また、陳健一の中華コーナーもあり、なかなかの賑わいを見せていた。しかし、エビチリも麻婆豆腐もうまかったがとても辛かった。
 その席上で手厳しかった面接官にも会う。向こうは覚えていてくれ、「受かったんだぁー」と気軽に声をかけてきた。面接が厳しいのは反応を見る為であるらしく、とても怖い印象を持っていたことを言うと、「こんなに優しい奴なんだよー」と笑っていた。こうしてお酒を一緒に飲んでいるとは正直私も夢にも思っていなかった。ただ、この時に初めてほっとした気持ちになれた。
 最後は一本締めで閉めた。四月からの仕事への期待に胸が膨らむ思いだった。人事部長の「この日の事を忘れないでください。」という言葉が頭に残った。そういえば内定者の代表の挨拶はうちの学校の人だった。

◎衝撃
 無事に食事会も終わり、皆会場の前のクロークに荷物を預けていたのをもらう為に列を作っていた。そして、それぞれが帰宅の途に着こうとしていたその時に事件は起こった。
「ガッシャーン!」
激しくガラスの崩れる音、そして人が倒れこむ鈍い音。その場にいた全員が音のした方へ、顔を向けると一人のスーツ姿の男がガラスの壁に頭から突っ込んでいた。その姿を説明すると犬神家の一族の有名な湖の死体の発見(分からない人はゴメン)に近いものがあった。
 慌てて駆け寄る人事の面々。しかし、ガラスの為に慎重に介抱する。まず、ガラスを取り除き、倒れた男をゆっくりとそこから出して寝せた。見た限りでは頭から結構出血していたようだ。ホテルもすばやい対応を見せた。担架や衝立を用意し、医者も駆けつけた。
 倒れた理由はおそらく飲みすぎで。ぶつかる前にその場にいた数人がふらつく男を目撃している。急性アルコール中毒という見方が妥当。この場合、飲ませた側の責任なのか?飲んだ方の責任なのか?
 それから、倒れた男がどうなったかは知らされずにホテルを後にすることになった。動揺する人と面白がる奴がいた為。ただ、酒にはやはり呑まれないようにしないといけないなと改めて思った。

◎モラル
 はっきりいってモラルない奴も結構多かった。長髪や茶髪などの面々。別にその格好が悪いというわけではない。ただ清潔感がとても大事な業界であるはずなのにそれを理解していないことに対してそう思った。そんなこと承知の上のはず。困った人もいるもんだ、全く。副社長が怒るのも分かる気がした。

そうして式は終わった。しかし、それで1日は終わらなかった。

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